1: 2020/07/08(水) 15:00:27.78 _USER
インダス川の穏やかな水面に丸い波紋が浮かび、淡い色のイルカの頭が現れた。イルカは少しの間そこにとどまり、間もなく水中に戻って行った。

IMG_2039

 ここはパキスタン南部の都市サッカル。インダス川のこの辺りは、絶滅危惧種インダスカワイルカの貴重なすみかだ。

 ところがイルカたちは、この町にあるバラージと呼ばれる堰(せき)によって、モンスーンシーズンの移動を阻まれている。インダス川流域では、20世紀半ばに治水や灌漑のためのいくつもの取水堰が建設され、一部は発電にも利用されている。堰はイルカたちの移動を妨げるだけでなく、取水によって川の水位を危険なレベルにまで低下させることもある。

 淡水にすむイルカは地球上に4種しかおらず、インダスカワイルカはその一つインドカワイルカの亜種とされる。かつては下流のデルタ地域から、ヒマラヤに近い上流まで、インダス川とその支流に生息していたが、今は元の生息域のおよそ20%にあたる流域にしか生息していない。そのすみかは、グドゥ堰とコトリ堰の間の660キロメートルほどの流域に集中している。

 水質汚染の問題もある。世界自然保護基金(WWF)「カワイルカイニシアティブ」のアジア地域コーディネーター、ウズマ・カーン氏によれば、イルカたちの体内からはDDTなどの農薬が検出されているという。

一方で、流域住民への啓発や、座礁したイルカの救助といった保全プログラムのおかげで、インダスカワイルカの個体数は着実に増加しているという。WWFによると、1972年にはパキスタン国内に132匹とされた個体数が、最新の調査では1987匹と考えられている。インダス川の支流の1つでインド北部を流れるビアース川にも、少なくとも7匹の小さな個体群が生息している。

「グドゥから川を下り続けると、ある地点から周囲はイルカだらけになります。あまりにもたくさんいるので圧倒されますよ」と、カーン氏は話す。「インダス川の中で、イルカはこの流域にのみ集中しているので、大きな課題もあります」

IMG_2040

■「イルカは人間にとって友人」

 現地の言葉で「ブラン」と呼ばれるインダスカワイルカは、「大昔からこの地域にすむ、インダス文明の象徴の1つでもあります」と、シンド野生生物局のミール・アクタル・タルプール氏は話す。

 インダス川流域で花開いた青銅器文明は、計画的な都市と進歩的な排水システムで知られている。現在のシンド州およびパンジャブ州に暮らす人々は、インダス文明を作った人々の末裔と考えられており、伝統的にインダスカワイルカを大切にしている。

 この地方には、インダスカワイルカの起源にまつわる伝説がある。ある女性が川の精にバターと乳を捧げたところ、川の水が分かれて、安全に向こう岸へと渡ることができた。しかしある時、彼女が捧げものを忘れると、川の精は女性をイルカの姿に変えてしまった、というものだ。

 サッカルの漁師であるグル・モハメド・ミルバル氏にとって、イルカは10歳で初めて出会って以来、生涯の友だ。2月のある晴れた午後、彼は珍しいカワイルカを一目見ようと訪れた観光客らを木の舟に乗せ、駄賃を稼いでいた。川の水が岸辺の岩に静かに寄せると、水しぶきとともにピンク色のイルカが姿を現し、間もなく水中に消えて行った。

 ミルバル氏はイルカたちは自然環境の一部であると考えているものの、彼ら漁師にとって魚を食べるイルカは競合相手でもある。「漁は本当に頑張らないと、イルカに負けてしまう。そのくらいイルカは素早いんです。しかも、イルカは大きな魚も小さな魚も区別なく食べてしまう」と、ミルバル氏は言う。

 1970年代にイルカ猟が禁止されるまで、食料、あるいは舟に塗るための脂を目的として、イルカを獲るコミュニティもあった。またWWFによれば、この地域では毎年少なくとも1匹のイルカが誤って漁網に絡まり、死亡している。

 とはいえ、「イルカは人間にとって友人です」と、パンジャブ州タウンザ市の漁業団体代表、カディム・フセイン氏は話す。「漁師にとって彼らは脅威ではないんです。漁師が乗る小舟のエンジン音を聞くと、イルカは近づいて来て一緒に泳ぎます」


続きはソースで

ナショナルジオグラフィック日本版サイト
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/062000368/
【関連記事】
最大級の淡水魚ハシナガチョウザメが絶滅 中国長江(揚子江)の固有種
IMG_2041



※当ブログ記事の参照元にもなっている雑誌【ナショナル ジオグラフィック】は下記からご購入頂けます⬇︎定期購読が大変お得です!

https://www.amazon.co.jp/gp/product/4863134460/ref=as_li_tl?ie=UTF8&tag=aron2743-22&camp=247&creative=1211&linkCode=as2&creativeASIN=4863134460&linkId=5a9f70713454b0a4b2cbd39d85ec8a4a

全世界で約850万人に愛読されている月刊誌です。

世界中の自然や動物、文化や歴史をはじめ、科学研究や宇宙開発の最前線など、『人類と地球を取り巻くすべて』を、印象的な写真と長期にわたる取材に基づく詳細なレポートでお届けしています。


13: 2020/07/08(水) 19:03:05.90
>>1
https://cdn-natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/062000368/ph_thumb.jpg

むちむちしてて可愛いな(*´д`*)

2: 2020/07/08(水) 15:03:30.57
スナメリじゃないの

3: 2020/07/08(水) 15:08:56.81
イスカンダルイルカ

7: 2020/07/08(水) 15:30:05.60
>>3
先に言われた

5: 2020/07/08(水) 15:19:18.61
イルカいイナカ見に来ないか?

6: 2020/07/08(水) 15:26:23.60
絶滅したの揚子江カワイルカだっけ?

11: 2020/07/08(水) 18:11:36.76
>>6
うm

中国では哺乳類のヨウスコウカワイルカだけでなく、
魚類だが巨大魚のハシナガチョウザメも絶滅したとされている

9: 2020/07/08(水) 15:48:05.32
コロナのおかげで希少生物がイキイキしてんのな…

10: 2020/07/08(水) 17:19:17.49
インダス河合ルカ

12: 2020/07/08(水) 18:26:06.02
宇宙戦艦とイスカンダルかと思ったわ。